鍼灸施術の内容や施術効果について
また施術の方法も多岐に渡り、東洋医学の考えに基づいた古くから行われる施術や、電気刺激を利用した施術までさまざまな手法を用いるとされています。
ここでは、鍼灸施術の仕組みや施術内容、施術による効果についてご紹介していきます。
鍼灸を受ける方によくあるお悩み
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鍼灸施術を
受けてみたいが
不安がある -
慢性的な
腰痛を
改善したい -
ぎっくり腰を
早期に
改善したい -
肩こりや
頭痛に
悩んでいる
鍼灸施術の仕組みや特徴について
鍼灸施術では「鍼」と「灸」を使用して施術を行うとされています。
それぞれ身体に与える効果は異なり、施術の方法にも違いがあるため、どのような施術を行うのか分からないといった方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここでは鍼施術・灸施術のそれぞれの仕組みや特徴についてご紹介していきます。
【鍼施術の特徴】
鍼施術は東洋医学の考えのもと古くから行われている施術です。
筋肉や経穴(けいけつ)と呼ばれる、いわゆるツボを刺激することで身体に起こる反応を利用し、身体の痛みや不調を改善していく施術とされます。
【鍼施術で使用される鍼の種類】
鍼施術では「太さ・長さ・材質」がそれぞれ異なるさまざまな種類の鍼が使用されます。
多くの鍼施術で使用される鍼は「ディスポーサブル鍼」と呼ばれる使い捨てのステンレス鍼です。
ほかにも金や銀などの材質で造られた鍼を使用することがあります。
(銀の鍼は、金属アレルギーに有効です。必要に応じ、ディスポーザブルの銀鍼を使うことがあります)
また、ごう鍼と呼ばれる細い鍼・ローラー鍼という直接肌に刺さない鍼もあり、ローラー鍼は転がすことで肌に刺激を与える施術で、効率よく表面近くの筋肉を緩められます。
ほかに、戦国時代から始まった打鍼というだいぶ変わった鍼も明倫堂鍼灸院では多様しています。
【鍼施術は衛生的な施術】
鍼施術は感染症の心配はほとんどないと言われています。
使い捨ての鍼を使用するほか、施術で使用されるベッドやシャーレ、施術者の手指にいたるまで消毒をしっかりとしたうえで施術を行います。
消毒にはアルコールやオートクレーブと呼ばれる高圧蒸気滅菌が用いられるため、常に衛生的な状態で安心して施術を受けられることが特徴です。
【鍼施術では痛みが生じる?】
鍼施術は身体に鍼を直接刺すことが多いですが、刺鍼の際に痛みはほとんど感じないとされています。
鍼施術で使用する鍼は髪の毛ほどの細さしかないため、初めて鍼施術を受ける方でも安心して施術を受けることが可能と言われています。
また、鍼施術を行う際には遠赤外線による温熱療法や、電気鍼による電気療法を行うこともあります。
このように、鍼施術ではさまざまな手法を用いて施術が行われます。
なかには刺激に敏感だったり痛みが苦手だったりする方もいるため、刺激量を調節しながら施術を行うことが多いです。
【灸施術の特徴】
灸施術は鍼施術と同様に東洋医学に基づく施術です。
筋肉やツボに直接または間接的に灸による温熱刺激を加えることで血流を促進します。
自己治癒力を高めることで痛みや不調といった症状を改善する施術とされています。
【灸施術の種類】
灸施術には「直接灸」と「間接灸」の2種類の施術方法があります。
●直接灸
皮膚の上で直接艾(もぐさ)を燃焼することで熱刺激を与える灸施術です。
直接灸は症状がみられる部位などの皮膚上でお米くらいの小さな艾を燃焼させ、熱刺激がちょうどよいところで艾が燃えきることが特徴です。
小さい艾の場合は焼き切っても熱すぎたりすることはありませんが、艾が大きくなると熱刺激は強くなるため、熱さを感じた時点で艾を除去します。
皮膚に近いところで燃焼するほど熱さを感じますが、熱くなったら施術者が灸をすぐに除去するため、施術中にやけどを起こすことは少ないとされています。
●間接灸
艾を皮膚の上で直接燃焼せず、艾と皮膚の間に緩衝物を挟んだり、艾を皮膚から離した場所で燃焼させたりする施術です。
前者は艾の下に「みそ・塩・しょうが」といったものを挟み、艾を燃焼させる「隔物灸」と呼ばれる方法です。
挟むものによって、さまざまな効果を得られるとされます。
後者は「灸頭鍼」と呼ばれる方法です。
患部に鍼を刺し、鍼の持ち手に団子状に丸めた艾を取り付け、皮膚から離れた位置で燃焼することで輻射熱を利用する方法です。
輻射熱を利用するため、熱刺激を広範囲に与えることが可能とされます。
灸頭鍼で使用する艾は量が多いため、高い温熱効果を得ることができると言われています。
間接灸を自宅でも気軽に行う方法として「ミニ灸」と呼ばれる間接灸が販売されており、自宅でも安全に灸の効果を得ることが可能とされています。
当院ではこの「ミニ灸」を一番多く使用しています。
鍼灸施術の効果やメリットについて
鍼灸施術を行うことで身体にはさまざまな変化が現れ、その効果を利用することで身体の症状を改善すると言われています。
鍼灸施術を受けたことがない方も、鍼や灸の効果を理解することで自身の身体の不調を改善するきっかけとなるかもしれません。
ここでは、鍼灸施術の効果や改善が期待される症状についてご紹介していきます。
【鍼による効果】
鍼施術によって身体には次のような効果が現れるとされています。
●筋緊張の緩和
鍼を刺した患部は血流が促進するためです。
そのため、慢性的な腰痛や急性の外傷といったケガに対しても鍼施術は有用とされ、痛みの改善に広く利用される施術と言われています。
●リラックス効果
鍼を刺すことで血流が促進し、血液だけでなく身体の水分やリンパの流れも改善されるとされており、副交感神経が優位となります。
そのため、身体全体にリラックス効果を与えることが可能とされています。
【灸による効果】
灸施術によって身体には次のような効果が現れるとされています。
●局所の気を集める
灸によっては身体の深部まで熱刺激が届くためです。
弱った部位や痛めた患部などに気を集中させることが可能とされています。
東洋医学において「気」の流れは重要であり、血流と共に気の流れを改善することで痛みや不調を取り除く効果が期待できます。
●冷えの改善
灸による熱刺激によって局所の冷えを改善する効果が期待できます。
冷えはマッサージのような手技では刺激が届かず、改善しにくいこともあります。
しかし灸によって身体の深部にまで熱刺激を与え、身体の芯から温めることが可能とされています。
そのため、生理痛や慢性的な冷えで苦しむ女性特有の症状を改善する際にも効果が高いとされ、灸のみの施術によっても身体の不調を改善する効果が期待できます。
【鍼灸施術によって改善が期待される症状について】
鍼灸施術を行うことで、次のような症状の改善が期待できます。
●慢性症状
身体の深部の血行不良や、筋肉の緊張への効果が得られやすいためです。
長年悩まされていた肩こりや腰痛、膝の痛みといった症状も、鍼灸施術によって改善が見込めるとされています。
症状を慢性的に抱えている部位は血流が悪く、筋肉も硬くなっていることが多いです。
太めの鍼や灸頭鍼、パルス鍼といった手法を用いることで、手技療法ではアプローチできなかった深部の筋肉まで刺激を与えやすくなります。
●急性症状
ぎっくり腰や捻挫などの症状でみられやすい炎症を、鍼灸施術によって抑えると言われているためです。
患部の周囲の組織を刺激することで血流を促し、早期の炎症改善を目的とした施術を行うことがあります。
また、鎮痛効果も見込めるため、急性症状の痛みを改善し、患者様の負担を減らすことも可能とされます。
●内臓疾患
鍼灸施術では筋肉やツボを刺激することで、身体にさまざまな効果が現れるとされています。
そのため、身体の不調に合わせて有効なツボを選択し、経絡施術を行うことで不調の部位を改善させることが可能とされています。
・冷えやむくみ
・生理痛
・便秘や下痢
・咳や喘息
・頭痛やめまい
このような症状に対しても、鍼灸施術は効果を発揮しやすいです。
効かないものはほとんどないと言われていることから、施術効果が高いことが分かるのではないでしょうか。
明倫堂鍼灸院の【鍼灸】
当院での鍼灸施術は、古典的な施術が中心です。
毫鍼(ごうしん)という、髪の毛ほどの太さの鍼を使用します。
症状によっては、もう少し太い鍼を用いることもあります。
毫鍼(ごうしん)に「鍼管(しんかん)」という金属製のストローのような道具を被せ、皮膚で発生する痛みをブロックするため、ほとんど痛みません。
まれに皮膚にある「痛点」という痛みを感じる神経そのものを貫いてしまうことがあり、そのときは痛みます。
そのようなときは仰ってください。
すぐに抜きます。
2000年前の中国の古典素問霊枢も大切にしていますが、元禄時代の日本の管鍼法の祖・杉山和一の鍼の方法をとても大切にしています。
お灸は大抵、「間接灸」というタイプを用います。
皮膚にお灸が直に触れないため、やけどのリスクを減らせます。
艾(もぐさ)の輻射熱で温めます。
よくある質問 FAQ
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- 鍼は痛くないですか?
- 鍼の痛みは強くありません。
元禄時代の御殿医杉山和一が少ない痛みで鍼をする方法「管鍼法」を開発、その流れを汲んでいるため、安心して鍼を行うことができます。
鍼をするときに鍼管という、ストローのような形の金属製の器具を鍼にかぶせて使い、痛みを減らすようにします。
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- 響(ひび)きってなんですか?
- ツボに当たったときに、流れが悪くなっていた「気」が一気に流れたときに生じる現象で、びりっと感じたり、ずーーんと感じたりします。
未知の感覚のため、痛みと分類されることがありますが、痛みとは違います。
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- 灸でやけどはしないですか?
- お灸は艾に火をつけて燃焼させるため、温かくなりますが、明倫堂鍼灸院では火が直接皮膚に触れることはないため、やけどのリスクは少ないです。
温めるため、あまり我慢するとやけどをすることがあります。
「温かい」が「熱い」に変わったら、すぐにおっしゃってください。
すぐにお灸を取り除けば、やけどのリスクは減らせます。
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- 西洋医学との違いは?
- 西洋医学は病名医学です。
名前がつかないと、施術は始まりません。
東洋医学は病名にはよりません。
身体の状態をよくして自然回復力を高め、病気と向き合うための準備をします。
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- 先生がよくしてくれますか?
- 申し訳ございません、私がよくするのではありません。
よくするのは「患者様ご自身」です。
横たわって動かない方を起こす力はありません。
ですが、しゃがんでいる方にちょっと手を添えてあげれば、意外に簡単に立ち上がれるじゃないですか。
東洋医学は立ち上がる方に手を添える医学です。
もちろん、手を差し伸べるのにもさまざまな技術があります。
そして、私には気持ちがあります。
患者様の笑顔をみたいという、強い気持ちがあります。
立ち上がった方がみせる会心の笑顔、これが私の原動力です。
著者 Writer
- 【院長】
鈴木信哉(すずきしんや) - ●所有資格
- 鍼師
- 灸師
- マッサージ師
- 現代レイキ マスター取得
- 住環境コーディネーター2級
- ワット・ポータイ式マッサージ
- スウェーデン式タッチケア・ロミロミ
●血液型
- A型
●出身
- 東京都多摩市
●趣味
- 東洋医学
趣味と実益を兼ねていますね。
Way of Lifeです。
●得意な施術
- 腹診
- 打鍼
- 高齢者ケア
優しくソフトな施術から、結構力押しのガッツリ施術まで幅広く可能です。
でも、高齢者への施術が多くソフトな施術が中心です。
●ご来院されるお客さまへ一言
- 健康こそ宝物です!
心身が健康ならいつでも新しいチャレンジができるのです。